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スパダリ課長とチート主人公な私の話。
第14章 デートの練習台
“デート”という明らかな名目で異性と出かけるのはおそらく5〜6年ぶり。
最後に付き合ってた学生時代の彼氏以来。


「佐倉さん。今夜、俺とデートしようよ。」


昼ごはんのときに課長がおもむろに言い出した。
何でも気になる人がいるんだけど、恋愛とか久しぶりすぎて万が一のときに困るとかいう謎めいた理由だったけど。

全てにおいて完璧で誰もが見惚れるイケメンな課長とデートなんて…私が相手で練習になるんだろうか…私だって久々だし。

でもネトゲにハマってる場合じゃない。
あと2年もすれば30になってしまう。

3次元に戻るためには異性との交流も必要だ。
合コンは嫌だったから、ちょうど良いかも。


何となくソワソワして午後の仕事は少し落ち着かなかった。



課長との待ち合わせはロビーを出たところ。
一緒にオフィスを出るのはさすがに気が引けるので外で待ち合わせることにした。

こんなことになるなんて思ってもなかったし、いつも通りすぎる格好で可愛げもない。
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