この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
レディー・マスケティアーズ
第5章 作戦開始 ――恵比寿 海綿清掃のフロア
「胡散臭い場所であることは承知だが、今回のミッションでは、ぜひ押さえておきたいポイントでもある。三銃士の一人を配しておきたい」
それを聞いたフロアの全員の視線が、アラミスに集まった。
「嫌だ。みんな、どうしてわたしを見るの? まるでわたしが、何でもオーライの淫乱女みたいじゃない」
「いいえ。何でもオーライのプロフェッショナルだと言いたいの。みんな、リスペクトの眼差しであんたを見ているのよ」
アトスの冷めた口調に、全員が頷いた。
「淫乱女とプロフェッショナルの、どこが違うっていうの?」
頬を膨らませたままのアラミスに向かって、松永が咳払いした。
「もう一つ。依頼人の塚越涼子には、ミッション前にあることをやってもらった」
松永は、涼子がヨーロッパ土産と称して、専務の木庭茂と浩一にはライターを、田野倉祐作にはキーホルダーを渡したことを告げた。
「ライターとキーホルダーはわたしが手配したもので、GPS機能を内蔵してある。だから、木庭たち三人の居場所はこちらから追跡できる」
松永の言葉に、全員が無言で頷いた。
「事前の調査報告と仕込みはここまでだ。ミッションを開始する。みんなの配置と役柄は、わたしから個別に伝えよう。ルールはいつもと同じだ。メンバー同士が、いつ、どこで顔を合わせようと……」
「知らない者同士!」
アトス、ポルトス、アラミスが声を揃えて答えた。
それを聞いたフロアの全員の視線が、アラミスに集まった。
「嫌だ。みんな、どうしてわたしを見るの? まるでわたしが、何でもオーライの淫乱女みたいじゃない」
「いいえ。何でもオーライのプロフェッショナルだと言いたいの。みんな、リスペクトの眼差しであんたを見ているのよ」
アトスの冷めた口調に、全員が頷いた。
「淫乱女とプロフェッショナルの、どこが違うっていうの?」
頬を膨らませたままのアラミスに向かって、松永が咳払いした。
「もう一つ。依頼人の塚越涼子には、ミッション前にあることをやってもらった」
松永は、涼子がヨーロッパ土産と称して、専務の木庭茂と浩一にはライターを、田野倉祐作にはキーホルダーを渡したことを告げた。
「ライターとキーホルダーはわたしが手配したもので、GPS機能を内蔵してある。だから、木庭たち三人の居場所はこちらから追跡できる」
松永の言葉に、全員が無言で頷いた。
「事前の調査報告と仕込みはここまでだ。ミッションを開始する。みんなの配置と役柄は、わたしから個別に伝えよう。ルールはいつもと同じだ。メンバー同士が、いつ、どこで顔を合わせようと……」
「知らない者同士!」
アトス、ポルトス、アラミスが声を揃えて答えた。