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背徳 嫁と舅の淫望
第6章  背徳へ 肉慾の誘い 
 彩香は女盛りだった。
 病魔に奪われた夫との夜の営みは彩香に十分な満足を与えるものではなかったから、成熟したその身には、ときどき抑えようもない欲情が湧いた。
 そんな時、自分に見せる哲司の表情や振る舞いが、彩香に男を感じさせた。
 介護しながら、チラッチラッと胸元を見る哲司の目線に気がつくと、熱く固く乳首がおこった。
 わざと露出の多い衣類を選んで哲司を刺激したい誘惑に駆られ、哲司の反応を見ながら昂じていく自分を感じていた。
 夜、ベッドの中で自分を慰める時、脳裏に浮かぶ相手がいつからか哲司に代っていた。
 芳雄の性欲の処理をする姿を哲司に見られ、それを咎められたときから、哲司への感情は抑えようもない欲情に変わっていたのだ。
 そんな彩香の義父への思いに「早朝練習」が止めを刺した。

 「父の来訪」その思いがけない邪魔が入ったことで、いったん閉じかけた背徳への扉が時間の経過とともに次第にまた開き始めた。

 あの浴室での「過ち」以来、二人の間を支配していた重苦しい空気は薄らいでいった。
 しばらく締め切っていた窓を開けると、部屋には新しい空気が流れ込んで来るように・・。

 その新しい空気は、新しい淫らな思惑に満ちていた。
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