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背徳 嫁と舅の淫望
第6章  背徳へ 肉慾の誘い 
 「彩香、君は若いし、歌も上手いし、それにチョッと着飾っただけで見違えるほど美しい・・・。僕のような年寄が出る幕はないだろう」
 「お義父さん、ずるい。わたしの気持ちを知ってるのに、いつもそう言って逃げる」

 顔を上げて彩香の顔をチラッと見た哲司はさらに言葉を継いだ。

 「もう芳雄が生きてあの家に戻ることはない。お前があの家にとどまる理由もなくなった」
 「・・・あります。お義父さんも知ってるくせに」

 哲司は左手に触れていた彩香の右手をギュッと、少し力を込めて握った。

 家に着くと、哲司は早々に一風呂浴び、二階の自室に篭もった。
 彩香が扉を開けて入ってくることは分かっていた。
 哲司の望み通り、彩香はすでに俎板の上。

 (これからゆっくり釣った魚を料理するか)

 老練な哲司の陰謀・・・。
 二人しかいない家の中・・・。
 
 やがて階下の浴室から彩香が風呂を使う音が小さく聞こえてきた。


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