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もうLOVEっ!ハニー!
第6章 思惑先回り
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「お前さ、松園かんなをどうしたいんや?」
気づけばこばるはいなくなっていた。
二人きりになった途端、容赦なく圧をかける岳斗につばるは少し身構える。
「どうしたいってどういう質問かよくわかんねえすけど」
無言で近づいた岳斗がつばるの肩を掴む。
ギリと指が食い込んだ。
小声で痛ぇと毒づくが、体勢は変えずに向かい合ったまま。
「俺の命令権、かんなに譲ったから」
呼び捨てにぴくりと反応する。
それを愉快そうに岳斗は鼻で笑った。
「……なんすか」
「こばると違うて俺は好きに動くで? お前の好きなかんな、落としてやるよ」
ざわっと空気が波立った。
一瞬で纏う空気の色を変えたつばるが拳を握る。
見開いた眼は瞬きを知らないかのようで。
「へえ。俺の中古で良ければご勝手に」
その言葉に岳斗も緩んだ頬を固まらせた。
二人の間に身を切るような風が吹く。
「そういうことか……」
自分に確認するかのごとく。
岳斗はゆっくりとまた呟く。
「あいつのお前に対する態度は……ヤられたからか」
一言一言重みを込めて。
静かに。
穏やかに。
緩慢に。
岳斗は微笑んだ。
それなのに、つばるは怒鳴られた時よりもビリビリと肌に悪寒を感じた。
「やっぱこばるやなくて俺がフリースローで潰せばよかったかー」
目の前に立った岳斗がつばるの首に後ろから指を這わせた。
ビクと肩が上がる。
何かと問うように見上げた目を見下して、今までポケットに入れていた左手をいきなり振り上げた。
その手に隠されていた器具が耳に触れる。
つばるは本能のままに後ろに飛びずさろうとしたが間に合わなかった。
バチン。
血が飛んだ。
音を立てたピアッサーが弾かれる。
つばるは耳を押さえて飛び退いた。
血走った眼で岳斗を睨みつけて。
「……ってぇなクソが!」
怒声が響き渡る。
だが岳斗は怯みもせずにピアッサーを拾い上げて淡々と言った。
「おー。そら痛いやろ。いきなり耳に穴開けられるんは。処女膜ぶち破られるんとどっちが痛いやろなあ?」
気づけばこばるはいなくなっていた。
二人きりになった途端、容赦なく圧をかける岳斗につばるは少し身構える。
「どうしたいってどういう質問かよくわかんねえすけど」
無言で近づいた岳斗がつばるの肩を掴む。
ギリと指が食い込んだ。
小声で痛ぇと毒づくが、体勢は変えずに向かい合ったまま。
「俺の命令権、かんなに譲ったから」
呼び捨てにぴくりと反応する。
それを愉快そうに岳斗は鼻で笑った。
「……なんすか」
「こばると違うて俺は好きに動くで? お前の好きなかんな、落としてやるよ」
ざわっと空気が波立った。
一瞬で纏う空気の色を変えたつばるが拳を握る。
見開いた眼は瞬きを知らないかのようで。
「へえ。俺の中古で良ければご勝手に」
その言葉に岳斗も緩んだ頬を固まらせた。
二人の間に身を切るような風が吹く。
「そういうことか……」
自分に確認するかのごとく。
岳斗はゆっくりとまた呟く。
「あいつのお前に対する態度は……ヤられたからか」
一言一言重みを込めて。
静かに。
穏やかに。
緩慢に。
岳斗は微笑んだ。
それなのに、つばるは怒鳴られた時よりもビリビリと肌に悪寒を感じた。
「やっぱこばるやなくて俺がフリースローで潰せばよかったかー」
目の前に立った岳斗がつばるの首に後ろから指を這わせた。
ビクと肩が上がる。
何かと問うように見上げた目を見下して、今までポケットに入れていた左手をいきなり振り上げた。
その手に隠されていた器具が耳に触れる。
つばるは本能のままに後ろに飛びずさろうとしたが間に合わなかった。
バチン。
血が飛んだ。
音を立てたピアッサーが弾かれる。
つばるは耳を押さえて飛び退いた。
血走った眼で岳斗を睨みつけて。
「……ってぇなクソが!」
怒声が響き渡る。
だが岳斗は怯みもせずにピアッサーを拾い上げて淡々と言った。
「おー。そら痛いやろ。いきなり耳に穴開けられるんは。処女膜ぶち破られるんとどっちが痛いやろなあ?」
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