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わたしの心が消えるとき
第5章 それぞれの夜
ほのかは追い立てられるように、部屋に入った。
母が、男と何か話している。
急いでヘッドフォンを着け、音楽を流した。
大人の会話は聞いてはいけないのだ。

それでも母の声が一言、聞こえてきた。
「…だめだってば!今、娘がいるから!…」

しばらくして、母は出かけていった。
たぶん、男と一緒に…

ほのかは淋しくなった。
母がいないからではない。

渚ちゃん…真由ちゃん…会いたいよお…
こんな家…もう…いたくない…
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