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わたしの心が消えるとき
第5章 それぞれの夜
放課後、真由は体育館の裏に来た。
篠崎莉奈に呼び出されたのだ。

莉奈は、妙に楽しそうだった。
「私、聞いちゃったんだよね」
「何をだよ?ボク、これから部活あるんだけど」
「先週ね、テニス部の子が部室に忘れ物して、夜、取りに行ったんだって」

先週…?まさか…
真由は、胸騒ぎを覚えた。
努めて平静を装う。
「…ふぅん…それで?」
「そしたらね、なぜか陸上部の部室に明かりが点いてて、誰か消し忘れたと思って見に行ったらしいの」
顔の血の気が引くのを感じた。

「変な声がしたから、窓から覗いて…全部見ちゃったんだって。写真も撮ったって」

…終わりだ…
ボク、退学だ…
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