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わたしの心が消えるとき
第5章 それぞれの夜
脚が震える。立っているのが辛い。

莉奈は
「そんな顔しないでよ。私、別にあなたを追い出したい訳じゃないから」

こいつ…何考えてる?

「私の知り合いがね、遊び相手探してるの。ちょっと付き合ってあげない?沢田さんって妙に発育いいから、きっと喜ぶよ」
『遊び』…それが何を意味するかは、真由にも明白だった。
もちろん、そんな事したくない。だけど…

「その人が満足したら、なかった事にしてあげるから。簡単でしょ?できるわよね?…弟とエッチしちゃう変態女なら」
莉奈は笑った。ゾッとする笑みだった。

夕方、男が学校まで車で迎えに来た 。
真由は言われるままに助手席に乗り、家に電話をかけた。
「今日ね、陸上部で合宿するんだ。帰れないから、晩ご飯は何とかして」
「合宿?聞いてないぞ」
電話の向こうで、父は不満そうだった
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