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わたしの心が消えるとき
第5章 それぞれの夜
「言うの忘れてたの。ごめんね」

ごめんね…お父さん…本当にごめんね…
でもボク、絶対に清華やめたくないんだ。
言ってたよね…
真由は、お父さんの誇りだ、家族の希望だって。
だからボク…

「電話、済んだあ?」
にやけた声がした。逆立てた金髪。耳と鼻にピアスを付けた20歳位の男だ。

「悪い子だなあ、お父さんに嘘ついて男遊びかあ?」
真由の肩を揺さぶる。
「ま、俺は悪い子大好きだけどな」
下卑た笑い。
「とりあえず、行こっか」

真由と男を乗せた車は、走り出した。

車は山の方に向かった。
狭い道を走り抜けると、急に目の前が開けた。
真由は男に
「ここは…?」
「最近できた、ゴミ処理工場。いい感じだろ?」

いいって…どこが?
なんでこんな所に来るの?
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