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わたしの心が消えるとき
第5章 それぞれの夜
たしかに、渚は無断欠席の常習者だ。
というより、休む時に学校に連絡した事がない。
「で、でも…ま、真由ちゃん…真面目な子だよ…」
あたしは不真面目だからね…というツッコミは、今はしない方がいいと思った。
とにかく、ほのかは本気で心配しているようだ。

面倒くさいなあ…
「わかったよ。今から様子見に行く?」
「い、今からって…じゅ、授業が…」
「心配なんでしょ?」

ふたりは、勝手に学校を抜け出した。

彼女達は真由の家を知らない。
隣の町ということ、親が工場経営してるという情報だけだ。

電車に揺られて20分。道ゆく人に尋ねて…
「ここ…かな…?」
「たぶんね」
『沢田製作所』と看板の掛かった古い工場。
そこに隣接する小さな民家。
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