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わたしの心が消えるとき
第6章 偽りの恋
星なんて…前に見たのは、いつだっけ…

渚は、胸までの高さしかない柵に肘をついて、ひときわ明るく輝く星を見つめていた。
「あたし…思うんだけど…」
「ん?」
「よく、テレビのドラマとかで、子供虐待するような悪い母親が、説得されて涙流して、いきなり優しくなったりするよね?」

隆司は苦笑いしながら
「俺は、そういうドラマは観ないけどな」
「あれ、絶対嘘だと思う。あんな簡単に人は変われないよ」
「お前、親とケンカでもしたのか?」
「親はもう死んだ」
「じゃあ、友達か?」
「……」
「俺に相談してるのか?悪いけど、大した助言できないぜ」
「期待してないよ」

隆司は頭を掻きながら
「まあ…大事なのは、自分が変わりたいって強く思う事じゃないか?…月並みだけどな」
「ホント、月並みだね」
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