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わたしの心が消えるとき
第7章 迷いの海、夏休みの終わり
翌日、渚がいきなり真由の家に来た。
「真由、今日はあたしに付き合ってよ」
「いいけど…どこ行くの?もうすぐ夕方だよ?」
「いいから、ついてきて」


ふたりは電車に乗った。

30分ほどで降りて歩くと、松林を抜けて、砂浜に出た。
美しい海が広がっている。
遊泳禁止になっているせいか、人影はほとんどなかった。

すでに夕日が水平線の向こうに沈み始めていて、辺りをオレンジ色に染めている。

渚は
「ここ、一度来てみたかったんだ」
「きれい…」

波打際を、女性が小さな男の子の手をひいて歩いていく。
真由はその姿を目で追っていた。

渚はバッグからビニールシートを取り出し、砂浜に敷いてふたりで座った。
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