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わたしの心が消えるとき
第7章 迷いの海、夏休みの終わり
父親は、絞り出すような声で
「どういう事だ…お前まさか…」
「ボク、乱暴された…」
父の体が震えだした。

「貴志との事が知られて、脅された。それから十人位の人に…」
渚は真由の手が汗ばんでくるのを感じた。

貴志は顔を強張らせ、身じろぎもしない。
父は頭を抱えた。
「何て事だ…」
「お父さん達には言えなかった…ごめんね…」

「真由、明日病院に行こう」
父は身を乗り出して
「早いうちなら、堕ろしても体の負担が少ないだろう」
真由は声を震わせて
「中絶するって事?産むなって言うの?」
「当たり前だ!貴志の子でも大問題なのに、そんな…誰の子かわからないなんて…」
「いやだ…ボク…産みたい!」
「お前…わかってるのか!?」
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