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わたしの心が消えるとき
第8章 最後の野獣
「彼女は娘を産んだ。それがこの子だ。旦那はすぐ二人目の子を作ろうとした。ところが、なかなかできない。そこで、病院で検査を受けた」

もう一方の手で、渚は自分の小さな乳房を揉んでいる。

「美沙子は正常だが、旦那の精液に精子がなかった。彼は悩んだ。精子がないのは、いつからだ?娘は本当に自分の子か?そして苦しんだ挙げ句に、自殺しおった」

渚は硬くなった乳首を摘み、捩る。

「私は、娘をDNA鑑定した。それではっきりした。私が父親だ」

真由は信じられなかった。

渚が…本当にこいつの娘?
あの綺麗な人が、こんな醜いジジイに身体売ってたの?
嘘だ!

ほのかの顔も、青ざめていた。
同じ事を考えているのだろう。

「美沙子は旦那の死後も私との関係を続けながら、この子を育てていた。しかし、どうした訳か、罪の意識から娘と心中を計った。この子が11の時だった。娘は一命を取り留めたが、美沙子は逝ってしまった…」
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