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わたしの心が消えるとき
第8章 最後の野獣
廊下には他に、いくつかのドアがある。一番近くのドアを開けるとキッチンだった。
「ここかな?」
ほのかは鍵を探し回る。
真由は疲れて、渚をテーブルに座らせようとした。

すると…

「娘を返せ!!!」
老人の怒鳴り声が響いた。
廊下にいるようだ。
「ガキども!!よくも娘を奪ったな!!許さんぞ!!」
ドアをひとつひとつ開けながら、こちらに迫ってくる。

逃げられないなら…
戦うしかない!

真由は
「ほのか!テーブルクロス取って!そこに敷いて!」
ほのかは流し台の前の床に、テーブルクロスを広げた。
その上に、渚の体を横たえる。
「渚…大丈夫だよ…絶対守るからね!」

あれほど酷い目にあったのに、渚の寝顔は、幼児のように純真無垢だ。

化け物は喚きながら近付いてくる。
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