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わたしの心が消えるとき
第8章 最後の野獣
「ほのか!その戸棚の陰に隠れて!」
「私も一緒に…」
「いいから早く!」

真由は包丁を見つけて手に取ると、渚をかばうように、その前にしゃがみ込む。
包丁を構えた。

荒々しくドアが開けられた。
怒りに燃える老人が腕を伸ばして迫ってくる。
「貴様…おとなしくしていれば帰してやったのに…殺してやる!」
「渚は絶対渡さない!!」
「その子に必要なのは私だけだ!!お前らではない!!」

「この化け物!!」
真由は立ち上がり、老人に切りつけた。
腕をかすめ、血が流れる。
さらに怒り狂った老人は、真由の腕を鷲掴みにする。
包丁をもぎ取られるのと同時に、腕をひねられる。
真由は悲鳴を上げた。

「真由ちゃん!!」
ほのかが飛び出してきた。
フライパンで老人の背中を殴る。
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