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わたしの心が消えるとき
第4章 捨てられた制服
やれやれ…

渚が自分の席に座ると、しばらくして真由とほのかが来た。
ほのかは、消え入りそうな声で
「き、清川さん…あ、あ、ありがとう…」
真由は
「清川、すごいよ」

渚はふたりを見上げて
「バカじゃないの?あたし、あんた達も叩いたけど」
「でも、あいつらおとなしくなったよ」

それは…
渚が普通じゃないからだ。

校則の厳しい学院内でただ一人、髪を明るく染めている。ウェーブもかけている。ピアスもしている。

それだけではない。
彼女が何をしても、誰も何も言わないのだ。
遅刻しても、勝手に早退しても、授業をサボって学校内をうろついていても…
誰も注意しない。
教師も、口うるさい保護者たちも、それを問題にしない。
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