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わたしの心が消えるとき
第4章 捨てられた制服
渚の祖母は普通の女性で、親戚にも有力者はいない。
それでも彼女の背後には、強力な何かがあるらしいと噂されていた。

当然、生徒達もそんな渚には不気味な物を感じている。
彼女を避け、関わりを恐れる。
友達がいないのも当然だ。
彼女は孤高の存在だった。

今こうして、ふたりの生徒と会話しているのも、奇跡と呼べる程、珍しい事なのだ。

渚自身も、そのように見られている自覚はある。しかし全く気にしない。
そんなことは、どうでもいい。
ただ思うままに振る舞っていた。


真由は
「とにかく、ありがとう。助けてくれて」
「別に助けてないから。あのね、あたし頭が痛いの。気持ち悪いの。だから静かにして欲しかっただけ」
「大丈夫か?保健室、行く?」
「いいから放っておいて。あたしに構わないでよ」
「わかったよ…じゃあ、またね」
真由は立ち去った。
でも、もう一人いた。
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