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わたしの心が消えるとき
第8章 最後の野獣
「あのお爺さんの話した事?」
「うん…」
「真由ちゃん、あんなの信じてるの?デタラメに決まってるじゃない!」
「そうかな…」
「渚ちゃんを手に入れるために、出まかせ言ってたんだよ。本気にするなんて…」

「でも…ボク達に嘘つく理由なんてないよ」
「何言ってるの!?渚ちゃんが、あんな奴の子供のわけないよ!私、絶対信じないから!」
「ボクだって信じたくないよ」

全ては、渚の母が老人の愛人になった事から始まった。
その結果、渚が産まれたとすると…
渚の存在が、両親を死に追いやった事になる。
それは、あまりにも残酷だ。

「真由ちゃん、おかしいよ!そんな事言い出すなんて!渚ちゃんを不幸にしたいの?」
「違うよ!ボクはただ…もし本当の事なら、渚も知っておいた方がいいかなって…」
「渚ちゃんに話したら、絶交だよ」
「ほのか…」
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