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わたしの心が消えるとき
第8章 最後の野獣
「あなた達。だめよ、患者さんの前でケンカなんて…」
香澄が病室に入ってきた。
検温の時間だ。
本来なら看護師の仕事だが、この患者は他の者に見せる訳にはいかない。
体温を測ったあと、入院着の前をはだけて、心音を診る。
ふたりに向かって
「少しは寝ないと体に悪いわよ。特に女の子はね」
真由は香澄に
「先生…渚は…?」
「この子、渚ちゃんっていうの?あいつ何も教えてくれないから…」
ほのかは
「私達の大切なお友達なんです!」
「状態は安定してるわ。意識が戻ってもいい頃だけど…」
香澄は腕組みをした。
「もしかして…この子、無意識下で目覚めるのを拒否してるのかも…」
ほのかは、勢い込んで
「そんなはずありません!!私達、渚ちゃんが戻ってくるのをずっと待ってるんです!渚ちゃんだって、私達に会いたいに決まってます!」
香澄が病室に入ってきた。
検温の時間だ。
本来なら看護師の仕事だが、この患者は他の者に見せる訳にはいかない。
体温を測ったあと、入院着の前をはだけて、心音を診る。
ふたりに向かって
「少しは寝ないと体に悪いわよ。特に女の子はね」
真由は香澄に
「先生…渚は…?」
「この子、渚ちゃんっていうの?あいつ何も教えてくれないから…」
ほのかは
「私達の大切なお友達なんです!」
「状態は安定してるわ。意識が戻ってもいい頃だけど…」
香澄は腕組みをした。
「もしかして…この子、無意識下で目覚めるのを拒否してるのかも…」
ほのかは、勢い込んで
「そんなはずありません!!私達、渚ちゃんが戻ってくるのをずっと待ってるんです!渚ちゃんだって、私達に会いたいに決まってます!」