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わたしの心が消えるとき
第9章 闇の向こう
女性タレントがほのかに向かって
「まずはこの度の、直山賞受賞おめでとうございます」
ほのかは会釈して
「ありがとうございます」

愛莉が母に尋ねた。
「ねえ、倉橋ほのかって本当にお母さんの友達なの?」
「そうだよ、中学の時からのね。おかしい?」
「だって今すごい人気だよ! 学校にもあの人のファンって、いっぱいいるし」

真由は驚いて
「小学生が読んでるの?大人の小説だよ?」

たしか作中に、セックスを示唆する描写もあったはずだ。

愛莉は得意気に
「そんなの普通だよ!あたしも友達に借りて読んだし。すっごくドキドキした!」

やや興奮気味に話した。

そんな娘の様子に真由は

普通か…今はそうなのかな…そういえば私の初体験も小学生だったけど…

複雑な気分だ。
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