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わたしの心が消えるとき
第4章 捨てられた制服
校舎の入口に、篠崎莉奈が立っていた。
横を通り過ぎる時、彼女は一言呟いた。
「まるで飼い犬ね」
渚は無視した。

休み時間も、ほのかはずっと、渚のそばにいた。
どもりながらも、楽しそうに話し続ける。
いつの間にか真由も加わっていた。

好きなアイドルの話し…マンガやドラマの話し…
渚はどちらも興味なかった。彼女の好きな音楽は、洋楽のハードロックだ。
適当に相槌を打った。

ほのかは真由を見上げて

「ま、真由ちゃんって、と、特待生なんだよね…すごいよね」
「ただ足が速いだけだよ。ボク、他に取り柄がないしね」
「で、でも羨ましい…私、う、運動、全然だめだから…」
「ほのかは可愛いからいいよ。ボクなんて、男子より背高いし、可愛いげないから」
「そ、そんな…可愛いなんて…」

ほのかは照れながらも、嬉しそうだった。
しかし渚は冷めていた。

この子達…どうしてこんなに楽しそうなの?
こんな話しして面白いの?
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