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わたしの心が消えるとき
第4章 捨てられた制服
「大丈夫ですか?」
声と共に、細い手が差し出された。

女か?

一瞬、あの少女かと思ったが、もっと大人の女性のようだ。

隆司は女を見ずに、無言で立ち上がった。
女はにこやかに
「先程から拝見してましたけど、荒れていらっしゃいますね」
隆司は顔を背けたまま、ぶっきらぼうに
「悪いな。俺はヤれる女にしか興味ないんだ」
「あなたがお望みなら、お相手します」

驚いて女の顔を見た。
かなりの美人だ。
唇の右端にホクロがある。20代後半といったところか。
長い黒髪。上品なワンピース。
簡単に男と寝る女には見えない。

「俺は冗談を聞く気分じゃないんだ」
「冗談ではありません。それとも、14歳の女の子しか抱けませんか?進藤隆司さん」

この女…何者だ?

「私、あなたにお話しがあります。悪い話しではありませんよ。いかがですか?」
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