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わたしの心が消えるとき
第5章 それぞれの夜
男はその顔を覗きこむ。
「あれ?どうしたの?お兄ちゃんの言う事きけないのかな?」
「ち…ち…違います…」

どもりが出てる…まずいよ…!

「もしかして…オナニー知らないの?した事ないの?」
「は…はい…」

もうダメ…この人怒っちゃう…怖い…!

男は顔を崩した。
満面の笑みだ。
「ももちゃん…最高だよ!完璧すぎるよ!」

え?…どうして…?

男はカンペを書き直して見せた。
どもらないように、慎重に読み上げる。
「ももは、今から、お兄ちゃんに教えてもらいながら、初オナニーします」

教えてもらうって…この人に?何を?

「ももちゃん。オナニーはね、自分で自分を気持ちよくする、とってもエッチな事だよ。お兄ちゃんと一緒にしようね」
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