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わたしの心が消えるとき
第5章 それぞれの夜
男はビデオカメラをケースに収めた。
「ももちゃん…お兄ちゃんはね、ひどい奴なんだ。お金払って君を呼んで、オナニーしてる所を、記念にビデオで録ろうとした。ごめんね」
「お、お兄ちゃん…」
「もう帰っていいよ。君のお母さんには、言いつけないから」

いつもの少女なら、こんな事言われたら喜んで帰っただろう。
早く済んで良かったと。
しかし、今日は違っていた。

「あの…お兄ちゃん…」
「ん?」
「オナニーの続き…教えてください…」
「いいの?本当に?」
「私…したいです…ビデオも撮ってください…」
「わかった、ありがとう。でもビデオはやめるよ。そんな物に気を取られるより、ももちゃんと一緒の時間を大切にしたいから」
「お兄ちゃん…」
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