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メンタリズムな恋…
第1章 怪しいバイトの始まり
教授にとっては私は娘のような扱いの学生…。
服装や髪型よりもどれだけ優秀かが重要であり、お洒落ばかりで成績が悪い方が問題だと言う。
そんな教授に慰められてもとか考えるうちにエレベーターは目的の階で停まる。
「教授…。」
思わず息を呑む。
最上階…。
このフロアだけが他のフロアとは造りが違う。
初めての世界に緊張する。
「ほら、行くよ。」
慣れたように教授は広い廊下を歩き出す。
廊下の突き当たりには観音開きの大きな扉があり、その前に背広を着た2人の男の人が立っている。
「教授…。」
「警察から来てる警備の人だよ。」
「警備って!?一体、大和さんってどんな扱いなんですか?」
「さあ?僕にも詳しい事はわからないから…。」
そんな会話をしながら扉に近付けば警備の人が教授に向かって敬礼する。
「ご苦労様です。」
そう言って私達の目の前で扉がゆっくりと開かれる。
そこは見た事のない世界…。
玄関の様なフロアがあり、短い廊下がある。
その廊下を抜けた先に突然広がる広い空間。
ふわふわの絨毯に真っ白な家具が見える。
ガラスのテーブルに椅子。
その奥には10人は座れそうな巨大なL型のソファーが巨大なテレビの前に設置されてる。
更にその奥は壁一面がガラス窓で首都を全貌出来る景色が目に飛び込む。
「スィートルーム…。」
私が呟くと教授が
「その更に上のいわゆるペントハウスだよ。」
とか言って来る。
ペントハウスって何!?
見知らぬ世界で迷子になった気分を味わい眩暈がするような気がする。
教授は慣れたようにソファーの方へと歩き出す。