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メンタリズムな恋…
第10章 先生、デートですか?
先生は私を好き…。
なら私は?
先生が私を好きな以上にきっと私は先生が好き…。
貴方に憧れて貴方の傍に居られるとわかった時から私は少しづつ我儘になってる。
貴方に惹かれてると感じるたびに…。
貴方が好きだと感じるたびに私だけの貴方にしたいと私は我儘になってしまう。
そう思うのに…。
ただ顔を真っ赤にして固まるだけしか出来ない。
私から貴方に触れて私のものだと独占するほど傲慢にはなれず泣きそうな顔しか貴方に見せられない。
人として…。
女として…。
メンタリストとして…。
私の全てが貴方よりも劣るから…。
先生が私を好きだと確信した時の強気だった自信が揺らいで来る。
そんな私の小さな心の揺らぎすら先生は見抜く。
「今夜はもう何もしない。」
そう言うと穏やかに笑い私の頬にキスをする。
「しないの!?」
「して欲しいのか?」
とぼけた口調で私の胸元のシーツを下げ私の乳首を指先で弾く。
「やんっ!」
ビリビリと全身に電気が走る。
また頭の先まで血が上り湯気が出そうなほど恥ずかしくなる。
「本当はして欲しい?」
耳元で先生が意地悪に囁く。
「……。」
歯を食い縛り答える事なんか出来ない。
先生の指先から逃げるみたいにジタバタと踠き無様な姿を晒すだけ…。
先生は余裕のある顔でクスクスと笑う。
「俺はしたい…。でも亜子を怖がらせたくはないから無理にするつもりもない。」
「怖くなんか…。」
「怖がってる。それに迷いもある。俺と片桐のどっちがいい男かって迷いか?」
「片桐さんは関係ありません。」
もう甘いムードなんか掻き消される。
いつものように先生が私をからかって弄んでる感覚しか感じない。