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メンタリズムな恋…
第10章 先生、デートですか?
「くはぁん…。」
身体中に駆け巡る電気のせいで私の背中が仰け反る。
「亜子…、綺麗だ…。」
乳首を舌先で転がしながら先生が呟く。
「や…、あんっ…。」
チュッと強く乳首を吸われるたびに熱い吐息が口元から漏れ出る。
キュンとお腹の中が熱を帯びる。
自分の声が恥ずかしくて握る拳を口元に当てて噛み締める。
「こら…、自分で傷付けんな。」
私の歯型が付く拳を先生の綺麗な手が包むように握るから、もうその手を噛む事も出来ない。
「だって…。」
「乳首が敏感?」
「初めてなんだもんっ!」
そう叫べば先生が目を丸くする。
「初めて?」
「初めてです。」
「だから怖い?」
怖い?
怖くはない。
ただ、やたらと恥ずかしいだけ…。
シーツで真っ赤になる顔を隠す。
切り揃えた前髪を先生の指先が避ける。
チュッ…
額でいつものリップ音がする。
「時間…、無くなった…。」
そう呟くと先生が私の上からスルリと降りてベッドから抜け出す。
「先生…?」
「神戸に行く約束だろ?」
それだけを呟くように言うと先生はゲストルームから出て行った。
何故、神戸?
肉まんが食べたいから…。
私の過去の記憶よりも…。
私とイチャイチャするよりも…。
「肉まんの方が大事かっ!?」
先生に聞こえるように、そう叫んでゲストルームの扉に向かって枕を投げ付けてやる。
恋愛における男性経験が乏しく先生に振り回されるだけになる自分に悔しくて、その感情はちょっとほろ苦いなとか考えちゃう。
もっと大人の女として、カッコ良く先生の傍に居られたらいいのに…。
バスルームに飛び込み、夕べかいた寝汗を流す。