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メンタリズムな恋…
第13章 先生、冷たいよ
「メンタリストだから?だってメンタリストは警察の味方だよ?河合教授だってメンタリストとして警察には協力してる。奈々ちゃんの捜索の時だって先生はちゃんと警察に協力したじゃないっ!」
メンタリストだからこそ危険な犯罪者だという図式だけは否定したい。
「それでも、三好さんは大和さんに洗脳を受けてないと証明が出来ますか?」
片桐さんが警察を代表する疑問を私にぶつける。
「私が先生に?」
「河合教授は三好さんが石井に支配されてる可能性を示唆しました。大和さんが石井を上回るメンタリストである以上、三好さんが大和さんに良いように洗脳されてる可能性を否定は出来ません。」
そう…。
先生は超が付く一流メンタリスト…。
私如き学生などイチコロだと誰もが思う。
なのに私は笑う。
声を出してゲラゲラと笑う。
片桐さんは私が狂ったのかと思い怯えた顔で私を覗き込む。
「三好さん…。」
「そうだね…。先生が私を洗脳してるか?答えはNOだよ。だって私が先生を支配してるもの。」
「三好さんが?」
「そう、私が先に先生へプロポーズした。その時から先生は私に夢中なの…。」
ただ笑う。
3歳の子のプロポーズを真に受けて、今も私を必死に守ろうとしてる先生は3歳の私の支配を受けたままの先生だ。
「亜子は俺の女だ。」
先生が私の背中からふわりと抱きついて白馬の王子様を睨む。
「三好さんが…。」
片桐さんが狼狽える。
「まだ、先生の女になるかわかんないよ。未来なんか誰にもわからないんだから…。それはメンタリストでもわからない。」
メンタリストは神でも万能でもない。
支配したから自分のものだと主張するのは間違い。