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メンタリズムな恋…
第17章 先生、未来へ向かおうよ



答えなきゃ…。

沙莉奈に話せば私の心が楽になる。

それが心理学の基本…。

傷付いた心の痛みを誰かに話す事で心のバランスを保ち癒されるのだと学んだ。


「無理に話さなくていいよ。あの墓地のお墓は大和さんのものだったし、亜子が幸之助さんの名前を叫んでたからネットで調べたんだ。」


沙莉奈は自分の推理を一方的に話し、私の表情からそれが正しいかを確認する。

今は沙莉奈の方が優秀な心理学者で私の為の存在する立派なカウンセラーだと思う。

沙莉奈にはメンタリズムなど無い。

それでも長い付き合いから私の表情だけはしっかりと読み取る。


「河合教授のバイトで大和さんと出会った。ネットの写真は若い時の大和さんだけど凄く綺麗な顔をした男の人だよね。」


沙莉奈が笑顔で話をする。


「亜子って奥手だもんね。大和さんにイチコロだったんだ。だけど大和さんは亜子を傷付けた。もし、そうなら私は大和さんを許さないよ。」


次の瞬間には怒った顔で沙莉奈が私を抱き締める。


「責めないで…、幸之助は悪くない…。」

「亜子…。」

「私が悪いの。幸之助は何も悪くないの。」


再び涙を流して沙莉奈にしがみつく。

幸之助は悪くない。

幸之助がアメリカに帰る事はわかってた。

それが嫌なら幸之助にはっきりと言えば良かっただけの事…。

幸之助は雲の上の人だと始めから諦めていれば、こんなに傷付く事なんかなかった。

私が魔法の鳥を欲しいと望んだ。

私が幸之助と1つになれると自惚れた。

幸之助が私に自信を持てと教えてくれた。

その自意識過剰で今の私は傷ついてる。

幸之助を失った今、幸之助は今も孤独で私も孤独なままなのだと理解をした。


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