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メンタリズムな恋…
第3章 先生、解決しました



幅1m、深さは2mほどの水路を搜索に加わる捜査官達がライトで照らしながら棒を使い奈々ちゃんが落ちてないかと確認作業を繰り返す。

それはまるで奈々ちゃんが既に死んだものとして死体を搜索してる風景にしか見えない。

誰もがそういう判断なのかと嫌な気分を味わいながらも私は独自の判断で搜索を開始する。

水路伝いに上流にあるという小川の方へと向かう。

まだ3歳…。

そこまで1人で行くのだろうか?

子供が歩くスピードや距離をひたすら考える。

それに先生の事も…。

奈々ちゃんを見つけられるメンタリストがあんな態度を取る事が許せない。


「奈々ちゃんは絶対に生きてるんだから…。」


そう独り言を言い嫌な考えは振り払う。

ふと一軒の農家が目に飛び込んで来た。

門から左手にはかなり大きな母屋があり右手には農耕具などを保管する倉庫がある。


「倉庫…。」


ゾワゾワと胸騒ぎがする。

嫌なデジャヴを感じる。


「なんか用か?」


ずっと家の前に立つ女を不審に感じたのか家の中から中年の男が出て来て警戒する声を上げる。


「すみません、この先で3歳の女の子が行方不明になったので搜索中なんです。」


事情を説明して不審者ではないとIDを見せる。


「奈々ちゃんの搜索か?」

「ご存知ですか?」

「昨夜も奈々ちゃんのお母さんが来て見かけたかを聞かれたからな。生憎だがうちが農作業をしてる時には奈々ちゃんの姿は見なかった。」


普段は静かな田舎町で知らない人間がこんな時間にウロウロしてる事を警戒するように農夫がぶっきらぼうな態度で私を見る。

なのに私の心がその農家の家の倉庫に釘付けにされて動かない。


「まだ何かあるのか?」


不機嫌な農夫が聞いて来る。


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