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メンタリズムな恋…
第3章 先生、解決しました
農夫は私を気持ち悪いものを見る目で見る。
「頭、おかしいのか?」
この騒ぎに農夫の奥さんらしい人が現れた。
「何の騒ぎ!?」
「頭のおかしな女がうちの倉庫を占領してると、その辺に居る警察に言って来い!」
農夫の言葉で奥さんはすぐに付近で奈々ちゃんの搜索をする警察を呼びに行く。
私は考えが纏まらない。
何故?
殺される?
誰に?
農夫じゃない事は明らかだ。
だけど私の頭はこの倉庫を出たら殺されると危険を感じて私を恐怖に突き落とす。
「三好さんっ!」
片桐さんの声がする。
警察関係者を名乗るおかしな女が居ると通報を受けた片桐さんが私だと判断をして駆け付けた。
「片桐さん…。」
「そうです。三好さんが倉庫を占領してるって…。この倉庫なら地元警察が昨日も調べてます。だから問題はありません。もう三好さんはここを出て僕と奈々ちゃんの搜索に行きましょう。」
「嫌よ…。」
「えっ?」
「嫌よ!だって出たら殺されるもん。」
「誰にですか!?」
片桐さんも農夫と同じように私をおかしな女だという視線を投げかける。
私にだってわかってる。
私がやってる事はおかしいと…。
見えない何かが私にそんな行動をさせてる感覚から逃げたいのに逃れられずに涙を流す。
「亜子…。」
呟くような声がする。
入り口に居た片桐さんの後ろから先生が現れる。
「先生…。」
涙を流し、目を見開く。
「ここから出なくていい。その代わりに俺がそっちに行っていいか?」
優しい声…。
「大和さん!?」
片桐さんが先生の言葉に高い声を出す。
農夫の手前、さっさと私を倉庫から連れ出したい状況なのに先生までもが倉庫に入ると言うから片桐さんが狼狽える。