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メンタリズムな恋…
第3章 先生、解決しました



先生を止めようとする片桐さんを無視して先生はゆっくりと私の方へと寄って来る。


「来ないでっ!」

「大丈夫…。亜子…。それは亜子の古い記憶だ。」

「古い記憶?」

「そう封印した記憶。奈々ちゃんの事件のせいで亜子は古い記憶と混乱してるだけだ。」


1歩づつ先生は私を説得しながら近付いて来る。


「亜子…、今は奈々ちゃんを探してる。考えを奈々ちゃんにだけ集中しろ。」


先生の手が私の頬に触れて来る。


「奈々ちゃんに…?」

「そう、深呼吸して…、ゆっくり…。」


先生に言われるがまま息を吸う。

先生が両手で私の顔を挟み私の目を覗き込む。

トクンッと一瞬だけ私の心臓が早鐘を打つ。

その暖かい手が私の顔を包み込めば私の乱れた気持ちが落ち着いて来る。


「先生…?」

「シーッ…、今はゆっくりと深呼吸…。亜子は奈々ちゃんの事だけを考えればいい…。」


奈々ちゃん…。

探してあげなければ…。

少しづつ得体の知れない恐怖が消えていく。


「行こう…。」


先生が私の手を握り倉庫から出た。

片桐さんはひたすら私が迷惑を掛けた農家の夫婦に頭を下げてる。

先生はそんな片桐さんに見向きもせず私を農家から連れ出した。

農家の前に停まる軽トラック…。


「これは?」

「奈々ちゃんのお爺さんが使ってたトラック。」

「先生、これに乗って来たの?」

「俺の車の鍵がないから…。」


先生が拗ねた顔をする。

先生の運転でその軽トラックに乗り込んだ。

2人乗りの小さなトラック。


「奈々ちゃんにお爺さんが居たんだ。」

「3ヶ月前に亡くなってる。」

「あのお仏壇は…。」

「そのお爺さんのだ。」


私が出掛けてから先生は奈々ちゃんの家族と話をしたらしい。


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