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メンタリズムな恋…
第4章 先生、油断大敵です



ホテルの駐車場にある小さな赤い車に乗り込み改めて先生を見直して見る。

相変わらず寝癖が付いたままのボサボサ頭にダサい黒縁眼鏡…。

灰色のスウェットの上下を着用し、足元はトイレで見る様なサンダルを履いてる。

これがあの麗しき大和 幸之助なのか?

夕べの姿が嘘に思える。


「何?」


エンジンもかけずに先生をジッと見つめる私を訝しむ先生が聞いて来る。


「私の記憶について教えて下さい。」


エンジンをかけ80年代に作られたというボロ車はボロ雑巾男を乗せて発進する。


「そんな話…、したっけ?」


わざとらしい答えが返って来る。


「しましたよ。先生が私の悪夢は封印された過去だって言ったじゃないですか。」

「悪夢ってのは大概がそうだからな。適当にそう言ったかもしんない。」


とぼけてる?

それとも本当に知らない?

先生が言う通り、悪夢は大概、本人が覚えてない過去が原因である事が多い。

そんな、在り来りの答えなんか欲しくない。

私が望むのは真実だ。


「ちゃんと教えて下さい…。」


高速道路に乗り先生に話をする。


「俺は何も知らない。」


先生はそこを譲らない。


「嘘つき…。」

「俺が?」

「そうですよ。夕べだって奈々ちゃんの居場所の検討は付いてたくせに見つけられないフリをした。」

「検討なんか全然付いてなかったぞ。そもそも、あの子を全く知らないのに、あの子の行き先なんかわかるもんか。」

「でも見つけたじゃないですか?」

「仏壇についてあの子のお婆さんとは色々と話をしたからな。その時に今の季節に取れるきのこの話を聞いた。お爺さんがあの山を持ってる事や毎週あの子を山に連れて行ってた事もな。」


そうやって必要な情報を集めてから初めてメンタリストは人の行動を予想する。


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