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メンタリズムな恋…
第6章 先生、繋がってます
勘弁してよ…。
慌てて先生から背中を向ければ
「今なら逃走し放題…。」
と先生が呟く。
「止めて下さいっ!」
こんな時間に逃げられてたまるもんかと振り返れば先生はトランクス1枚というあられもない姿を私に晒してる。
「ひぃぃぃっ!?」
「だから…、見られてるのは俺ね。」
私の頭を軽く叩けばバスルームへと姿を消す。
心臓に悪いよ…。
頭がクラクラする。
引き締まった綺麗な身体…。
長い脚…。
ボロ雑巾じゃない先生の姿にはキュンキュンとしてモノ欲しげに身体が熱く疼いて来る。
欲求不満の女のようにはぁはぁと息を荒げて先生に触れたいとまで願っちゃう。
なんか…。
私…。
おかしな病気…?
リビングのソファーにぐったりと座り込む。
片桐さんと話す時はこんなに緊張しないのに…。
先生の一言一言が気に障る。
腹が立ったりドキドキしたり…。
天国と地獄を行ったり来たりな気分。
疲れた…。
目を閉じただけで睡魔に引き込まれそうになる。
「亜子…。」
頭の上で声がする。
「はい?」
少しウトウトとしてたらしい。
「ルームサービスを取ってやるから亜子も風呂を済ませて来い。」
先生が私の髪を撫でてる。
長くて綺麗な指だな…。
私の前髪を避けた手を眺めてそう思う。
女の私よりも綺麗な手で綺麗な顔をしてるとか見せ付けられたら私が女として生きてるのに自信がなくなっちゃうじゃん。
八つ当たりで先生を睨む。
「なんだよ?」
睨む私に先生が引く。
今日は黒いスウェットの上下になってる。
頭にタオルを巻いてダサい黒縁眼鏡をかけた冴えないボロ雑巾男のまま私を見る。