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メンタリズムな恋…
第7章 先生、逃げられないよ
逃げろとか言ったくせに…。
人の寝込みを襲うとか…。
「勝手に人の胸を触らないでっ!」
「亜子が起きないから…。」
「それでも触らないのっ!」
「お前の電話がずっと鳴っててうるさいんだよ。」
先生が嫌な顔をして私を見る。
「私の電話?」
バッグはリビングに置きっ放し…。
「携帯の充電を忘れてた…。」
ベッドから出ようとして動けなくなる。
今の私はノーブラだ。
またしても乳首が突き出た状況を先生に見せる訳にはいかないと私の本能が囁く。
「とにかく、リビングの方へ行きますから先生はこの部屋から出てって下さい。」
先生が出て行ったら着替えなくちゃ。
そう思うのに…。
「これか?」
と先生が床に落ちてた私のブラジャーを拾い上げる。
「ひぃぃぃっ!?」
先生の手からブラジャーを引ったくる。
「出てけっ!馬鹿っ!」
枕を投げつけても先生は軽々と避ける。
「まだ鳴ってるぞ。」
先生が言うように部屋の向こうから携帯の着信音が聞こえて来る。
時計は朝の6時半…。
こんな朝早くに誰よ。
先生が居るからブラジャーが着けられずに胸を隠すように押さえてリビングに行く。
バッグの中を確認する。
携帯は私のと先生の分の2本。
今までは先生のしか鳴ってなかったのに今朝は私の携帯がやたらと鳴る。
「実家?」
着信履歴は全てお母さんの携帯の番号。
しかも1時間前から5回も鳴ってる。
急いでお母さんの携帯に掛け直す。
お父さんに何かあった?
お母さんかも?
不安なままコール音を3度ほど聞けば
『もしもしっ!亜子っ!』
とお母さんの焦る声がする。