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背徳の嗜好
第4章 明かされた真意

 彼女は何事もなかったかのように、私のガマン汁で汚れた手を
新しいティッシュで綺麗に拭い去ると、ソレを纏めて上手いこと
ポイッとゴミ箱に放り捨てた…

 「…では、次に寝取られやスワッピングに興味を持ったきっかけのことに
ついてなんですけど、メールにはただ単純に『新しい刺激が欲しかった』と
いった内容が書いてあったんですが、
これは具体的にどういったことでしょうか?」

話題が次に移るタイミングで、彼女が何気ない形で脚を組み替えて魅せる。

…とその拍子に、魅惑のデルタゾーンの中の様子が僅かながら垣間見えた…

 (エッ!…い、今のって…?)

彼女の体内からムンムンと醸し出されているかのような
女性特有の甘酸っぱいフェロモンが私の嗅覚を刺激し、思考を狂わせる。

黒いワンピースということもあり、暗くてハッキリ見えなかったが、
私の目にはショーツのようなものは確認できなかった…

 (…ま、まさか…この下には…ナニも…)

目を丸くし、ドギマギしている私に、彼女も気付いたのだろうか?

今度は、まるで意図的にもう一度ゆっくり脚を組み直したかと思うと…

 「…何かもっと明確な理由が他にあるんじゃないんですか?」

素知らぬ顔をしながら、更に質問について深く掘り下げてくる…

やはり、これまで何組もの夫婦を見てきていれば、雰囲気ですぐに
察するということなのだろう…

私は半ば、ワンピースの中のことが頭から離れない不安定な精神状態のまま、

 「…じ、実は…何と言いますか…これもお恥ずかしい話なんですが…
こ、これまで私がいくらヤッても、妻が…な、中ではイケないようなんです…」

こうして、これまでずっと誰にも言えず、胸の内に秘めてきた一番の悩みである
本当の理由を、性に関する玄人ととも言える彼女に率直に打ち明けたのだった…
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