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背徳の嗜好
第16章 全てを曝け出して…

 『フフッ…解ります?直人さんが美紀さんに犯されて、
女の子みたい喘いじゃって…』

奈央が電話を後ろに翳すと…二人の声がよりクリアに聞こえ、
映像もよりリアルに見えてくる…

 『ほら…こうやって中をグリグリ穿られたら…前立腺と精嚢がどっちも刺激されて
たまらないわよねぇ』

 『アッ…アアアッ!…み、美紀…ダメだって…そんなに上手く動かされたら…』

 『アラッ…ダメじゃなくて、コレが気持ちイイんでしょ?…ちゃんと答えなさい!
歩子さんに挿れられた時と、私とどっちのオチンチンが気持ちイイの?』

 「…」

 『…そ、そんなの決まってるだろ…俺のことを一番良く解ってるのは…お前なんだから…
み、美紀に挿れられて突かれるのが、最高に気持ちイイんだって…』

 『フフッ…そうよね…イイわ…じゃあ、もっと突き上げて、善がり狂わせてあげる…』

美紀が優越感に浸り、勢いを増すと…

 『アアッ…み、美紀…そうやって奥まで突かれたら…アアアッ!』

ソレと共に、直人も嬌声を跳ね上げていた…

もうコレ以上、歩子も黙って聞いていられやしない…

 「あ、あの…な、奈央さん…ソレで…確認って言うのは…」

二人の生々しいセックスの遣り取りから気を逸らそうと、自ら奈央に話を振っていた…

 『あぁ…そうですよね…実は今、部屋の後片付けをしてたら…
寝室のゴミ箱の中に、まだ全然新品ぽくて高級そうなレースの白い
歩子さんのエッチなパンティが丸めて捨ててあったんですけど…
コレって、本当に捨てちゃってイイんですか?』

ソレを聞いた途端…頭の中が真っ白になり、歩子がドギマギする…

ズバリそれは、歩子が危惧していた通りの確認内容だった…

 「エッ、えぇ…ホントにすいません…じ、実は、あの後…ソ、ソレを
家まで穿いて帰るのは、気持ち悪い感じがしたんで…ソ、ソレで…そのまま…」

 『あぁ…なるほど…そういうことだったんですね…
フフッ…でも、あの長さのスカートでノーパンのまま外に出るっていうのも、
かなり勇気が必要だったんじゃありません?
たぶん、私だったら…周りの人の目に昂奮しちゃって、益々濡れちゃうと思うし…
逆に変な気が起こったりしそうなんですけど…』

 「…」

帰り際、奈央に釘を刺されたというのに…まさかあの後、
痴漢に手を出してしまったとは、とても言えやしなかった…
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