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女教師と男子生徒、許されざる愛の果てに~シークレットガーデン
第5章 禁域
 それ以上、本井と話しているのも煩わしく、心優は逃げるようにその場から離れた。
 その翌日は土曜日だったけれど、心優は心を決めた。もう一度、彼と話をしてみよう。もう一度だけ、言葉を尽くして心を込めて説得してみるのだ。自分に言い聞かせた。
 あくまでも教師であるという態度を示すため、服装はいつものようにブラウスとスカートにしようかと思いかけ、家を出る前に着替えてジーパンとTシャツにした。長い髪は毛先だけを緩く巻いて垂らしておいた。
 長瀬は学校や教師を嫌っている。これまでに良い印象がないのだろう。かえって教師らしい服装で行くよりは、普段着のありのままの姿で行く方が彼も打ち解けてくれるのではないかと思ってのことだった。
 通勤するのとは反対の上り線の電車に乗り込み、N駅で降りた。流れゆく車窓越しの風景を見るともなしに眺めていると、そろそろ田植えが始まっているらしく、大半の田には苗が植えられている。
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