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女教師と男子生徒、許されざる愛の果てに~シークレットガーデン
第5章 禁域
応えが見つけられないまま、やがて、電車はN駅に到着し、心優は一週間前と同じようにアーケード街を通り、彼の暮らすアパートを目指した。今日は土曜日なのに、アーケード街はどの店もシャッターを下ろして、ひっそりと静まり返っている。
元々、客も少ないのだろう。先週、来たときもここを通る人はまばらで、その殆どが地元の人たちばかりのようであった。今、すべて戸を固く閉ざした、うっすらと暗い店の前をたった一人で歩いていると、あたかも自分がこの世で最後の人間になったかのような、無人の廃墟にいるような気になる。
もちろん、それはほんの束の間の白昼夢にすぎず、アーケード街を抜けた先はまた光に溢れたごく普通の街並みがあった。兄妹らしい八歳と五歳くらいの男の子と女の子が手を繋いで走っていくのとすれ違う。
脇道から現れたシルバーカーを押した腰の曲がった老婦人がゆっくりと追い越していった。
元々、客も少ないのだろう。先週、来たときもここを通る人はまばらで、その殆どが地元の人たちばかりのようであった。今、すべて戸を固く閉ざした、うっすらと暗い店の前をたった一人で歩いていると、あたかも自分がこの世で最後の人間になったかのような、無人の廃墟にいるような気になる。
もちろん、それはほんの束の間の白昼夢にすぎず、アーケード街を抜けた先はまた光に溢れたごく普通の街並みがあった。兄妹らしい八歳と五歳くらいの男の子と女の子が手を繋いで走っていくのとすれ違う。
脇道から現れたシルバーカーを押した腰の曲がった老婦人がゆっくりと追い越していった。