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女教師と男子生徒、許されざる愛の果てに~シークレットガーデン
第5章 禁域
「あー、うざ」
 そう言いながらも彼は向き直り、かけたばかりの鍵をガチャガチャいわせながら開けた。
「汚くて足の踏み場もないけど、良いのか?」
 それには応えず、心優は彼の後から続いて家の中に入った。勧められもしない中から上がり込み、勝手に奥の和室に座った。長瀬は心底愕いたように彼女を見ていたが、お手上げだというように首を振り、キッチンスペースで湯を沸かし始めた。
 言葉には反して、今日も先日と同様、狭い家の中はきちんと整えられていた。母子ともに几帳面な性格が窺える。
「お母さま、素敵な方ね」
 心優は明るい声で言った。背を向けている彼の表情は見えない。ほどなく、トレーに湯気の立つカップが二個乗せられて、運ばれてきた。
「俺はブラックだから、何も入れてない。クリームと砂糖も持ってきたんで、後は適当にしてくれ」
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