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女教師と男子生徒、許されざる愛の果てに~シークレットガーデン
第5章 禁域
心優は今日、彼に抱かれて幾度も達した。その彼に導かれて味わった官能の高みに達した瞬間、彼女が見たのは確かに花の咲き乱れる美しい庭園だった。そこには哀しみにくれて泣いている子どももおらず、花たちが美しく咲き誇り、小鳥が歌い、蝶が群れ飛んでいる。
「それから、どうしたの?」
続きを促され、心の禁域をさすらっていた心優は現(うつつ)に引き戻された。
「それから母は私を九州の祖母に預け、二年後に離婚したの。母もすぐに私のところに来たんだけど、すっかり精神を病んでしまって。カウンセリングにも通ったりしてもあまり効果がなくて、結局、自殺したわ」
ある朝、母は近くの海に自ら身を沈めた。何も語らず残さず、自らの生きた一切の痕跡を消したのだ。義父の暴力に母の脆い心は抗しきれなかった。
「そう、だったのか。何も知らなかった。俺は自分だけが苦労したと思い込んでいたけど、心優もたくさん辛い想いをしたんだな」
「それから、どうしたの?」
続きを促され、心の禁域をさすらっていた心優は現(うつつ)に引き戻された。
「それから母は私を九州の祖母に預け、二年後に離婚したの。母もすぐに私のところに来たんだけど、すっかり精神を病んでしまって。カウンセリングにも通ったりしてもあまり効果がなくて、結局、自殺したわ」
ある朝、母は近くの海に自ら身を沈めた。何も語らず残さず、自らの生きた一切の痕跡を消したのだ。義父の暴力に母の脆い心は抗しきれなかった。
「そう、だったのか。何も知らなかった。俺は自分だけが苦労したと思い込んでいたけど、心優もたくさん辛い想いをしたんだな」