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女教師と男子生徒、許されざる愛の果てに~シークレットガーデン
第5章 禁域
「俺はたとえ一時たりとも、自分の子を私生児にはしたくない。俺のどうしようもない親父ですら、お袋が妊娠したと知ったときは生まれたらすぐに認知すると言ったそうだからな」
 長瀬はふいに空を仰いだ。心優もつられて空を見上げる。澄んだ湖のような空が町の上にひろがっていた。雀が数匹、群れをなして飛んでいくのが見えた。
「俺、大学はどうしようかな」
 彼は現在、通信制の高校で学んでいる。元々頭は良いので、順調に学習も進んでいるようだ。時々は心優も彼の勉強を見てあげてサポートしていた。
 現在はファミレスのウエイターとコンビニのレジ打ちのバイトを掛け持ちしている長瀬だ。学費は相変わらず定期的に彼名義の口座に父親から振り込まれてきているが、彼はそれは使わずに自分でできる限り学費を工面している。
「子どもが生まれるんなら、大学どころじゃないしな。ちゃんとした仕事について稼がなくちゃ」
 長瀬はいつになく真面目な顔で言った。その時、心優にある決意が生まれた。
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