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女教師と男子生徒、許されざる愛の果てに~シークレットガーデン
第5章 禁域
それから更にひと月を経た。北の地方都市にはそろそろ早い冬が訪れる時季になっていた。心優は今朝もいつもより早めに出勤し、職員室に荷物を置いてから、校長室に向かった。
軽くノックをすると返事があったので、心優は静かに入室した。
「何だ、前橋君かね。最近は君のクラスの生徒たちも落ち着いているようで、何よりだ。やはり、問題児がいなくなって、クラスも落ち着いたんだろうな」
誰がとは言わないが、その問題児というのが長瀬大翔であることは判りきっていた。
心優はそれには頓着せず、両手に持っていた白い縦長の封筒をそっと校長の机に載せた。
「これは?」
校長は万年筆の跡も鮮やかに〝退職願〟と記されたその封筒を見ながら訊ねた。心優は静かな声音で淡々と告げた。
軽くノックをすると返事があったので、心優は静かに入室した。
「何だ、前橋君かね。最近は君のクラスの生徒たちも落ち着いているようで、何よりだ。やはり、問題児がいなくなって、クラスも落ち着いたんだろうな」
誰がとは言わないが、その問題児というのが長瀬大翔であることは判りきっていた。
心優はそれには頓着せず、両手に持っていた白い縦長の封筒をそっと校長の机に載せた。
「これは?」
校長は万年筆の跡も鮮やかに〝退職願〟と記されたその封筒を見ながら訊ねた。心優は静かな声音で淡々と告げた。