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女教師と男子生徒、許されざる愛の果てに~シークレットガーデン
第3章 もつれ合う心
 心優は心の中にあるもやもやしたものを吹き飛ばすかのように、勢いよく首を振った。
 私は疚しいことなど何一つないのだから、毅然としていれば良い。配慮が足りず誤解を招くような事態にしてしまったのは他ならない自分だが、現実として恥じ入ることは何もなかったのだ。今は凜として前を向いていれば良いではないか。
 こそこそとうつむいて歩いていては、余計に他人に要らざる疑念を抱かれるというものだ。
 心優は脚の向くままに屋上に行った。手で押すと、年代物の鉄扉は軋みながら開いた。
 意外なことに、そこには先客がいた。ぐるりと周囲を囲ったコンクリートの柵に寄りかかるようにして、その人は空を見上げていた。煙草を吸っているのか、白い煙がたなびいている。先ほどの校長の話もあったばかりだ。心優は用心するに越したことはないとそっと踵を返そうとした、その時。
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