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女教師と男子生徒、許されざる愛の果てに~シークレットガーデン
第3章 もつれ合う心
「その時、俺は中一で、本家に引き取られるはずだったんだけど、俺自身が物凄い抵抗して、無理にお袋と引き離すのなら、ビルから飛び降りてやるって言ったのさ。親父もそれには困って、結局、俺は今までどおりお袋と過ごすことになった」
以来、養育費など彼に関する費用はすべて振り込みで支払われたが、彼の母に対する援助は一切なくなった。
「―だって、俺までいなくなったら、お袋があんまり可哀想だ」
愛も我が子さえも失う母を彼は黙って見てはいられなかったのだろう。
彼のまなざしは揺れていた。その瞳は不安と怒りに烈しく揺れ動く十七歳の少年の心をそのまま表している。
心優はその時、彼を抱きしめて慰めたい衝動に駆られた。男女としてというのではなく、姉が弟に対するような気持ちのはずだった。だが、実際には、どうだったのだろう。その時、既に心優の心には許されざる想いが芽生えていたのかもしれない。
以来、養育費など彼に関する費用はすべて振り込みで支払われたが、彼の母に対する援助は一切なくなった。
「―だって、俺までいなくなったら、お袋があんまり可哀想だ」
愛も我が子さえも失う母を彼は黙って見てはいられなかったのだろう。
彼のまなざしは揺れていた。その瞳は不安と怒りに烈しく揺れ動く十七歳の少年の心をそのまま表している。
心優はその時、彼を抱きしめて慰めたい衝動に駆られた。男女としてというのではなく、姉が弟に対するような気持ちのはずだった。だが、実際には、どうだったのだろう。その時、既に心優の心には許されざる想いが芽生えていたのかもしれない。