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女教師と男子生徒、許されざる愛の果てに~シークレットガーデン
第4章 哀しいすれ違い
そこで手土産のことを思い出し、慌てて紙袋を差し出した。
「あの、これは気持ちばかりですが」
立ち上がって持っていくと、母親は嬉しげに笑った。
「なに?」
「アップルパイです。駅前のお店で買いました」
「ありがと、気が利くわね。甘いものは大好きなのよ。丁度良いわ、一緒に食べましょう」
ほどなく母親はいかにも安物らしいプラスチックのトレーにこれも百円ショップで見かけるマグカップを二つ乗せて運んできた。
「ああ、あんた。悪いけど、あっちでアップルパイを切ってきてよ」
顎をしゃくる。人使いの荒い母親である。心優は言われたとおりに板場に行った。ままごとのような小さなまな板と包丁があったので、それを使って箱から出したアップルパイを切り分け、適当に積み上げてあったこれも百円ショップの皿に乗せた。手に持って運んでいくと、〝悪いわね〟と屈託なく笑う。
「あの、これは気持ちばかりですが」
立ち上がって持っていくと、母親は嬉しげに笑った。
「なに?」
「アップルパイです。駅前のお店で買いました」
「ありがと、気が利くわね。甘いものは大好きなのよ。丁度良いわ、一緒に食べましょう」
ほどなく母親はいかにも安物らしいプラスチックのトレーにこれも百円ショップで見かけるマグカップを二つ乗せて運んできた。
「ああ、あんた。悪いけど、あっちでアップルパイを切ってきてよ」
顎をしゃくる。人使いの荒い母親である。心優は言われたとおりに板場に行った。ままごとのような小さなまな板と包丁があったので、それを使って箱から出したアップルパイを切り分け、適当に積み上げてあったこれも百円ショップの皿に乗せた。手に持って運んでいくと、〝悪いわね〟と屈託なく笑う。