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女教師と男子生徒、許されざる愛の果てに~シークレットガーデン
第4章 哀しいすれ違い
「そうですね」
心優は頷いた。こんな賢明で常識的な母親に育てられた長瀬が根っからの問題児であるはずがない。今はそう信じられたし、信じたかった。
母親が嘆息混じりに言った。
「あの子も中学に入るまでは真面目な子だったのよ。でも、あたしがあの子の父親―長瀬と別れてから、人がすっかり変わっちゃったの。中学に入って早々、新しいクラスメートにあたしのことで、からかわれたらしくてねえ。何でも、あたしが夕方、同伴出勤してるところを運悪く塾帰りの友達に見られたみたい。母親が男といちゃついてるとか言われて、言い合いになって、殴り合いの喧嘩までしてさ。そのときからよ、大翔がグレたのは」
エキゾチックな美しい彼女の眼には涙が溢れていた。
「あたしも判ってはいるのよ。息子のためには今の仕事を止めた方が良いって。でも、あたしみたいに学校もろくに出てなくて、何の取り柄も技術もない外国人の女が生きていくには、こういう仕事しかないの」
心優は頷いた。こんな賢明で常識的な母親に育てられた長瀬が根っからの問題児であるはずがない。今はそう信じられたし、信じたかった。
母親が嘆息混じりに言った。
「あの子も中学に入るまでは真面目な子だったのよ。でも、あたしがあの子の父親―長瀬と別れてから、人がすっかり変わっちゃったの。中学に入って早々、新しいクラスメートにあたしのことで、からかわれたらしくてねえ。何でも、あたしが夕方、同伴出勤してるところを運悪く塾帰りの友達に見られたみたい。母親が男といちゃついてるとか言われて、言い合いになって、殴り合いの喧嘩までしてさ。そのときからよ、大翔がグレたのは」
エキゾチックな美しい彼女の眼には涙が溢れていた。
「あたしも判ってはいるのよ。息子のためには今の仕事を止めた方が良いって。でも、あたしみたいに学校もろくに出てなくて、何の取り柄も技術もない外国人の女が生きていくには、こういう仕事しかないの」