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独占欲に捕らわれて
第7章 苦悩
「確かにあの子好きそうだよね。で、お風呂はどれくらい溜まってるのかな?」
紅玲は浴室をのぞき込む。お湯は半分を上回っていた。
「これくらいならいいんじゃない? 一緒に入ろ」
「一緒にねぇ……。まぁ、いいけど……」
千聖は歯切れ悪く言うと、服を脱ぎ始める。千聖は今まで数え切れないほどの男性とホテルで過ごしたが、一緒に入浴するのは好きではない。というのも、ゆっくり入りたい千聖の気持ちなどお構い無しに、ベタベタと躯に触る男性が多いからだ。
千聖より先に脱ぎ終わった紅玲は、先に浴室に入って躯を洗う。後から入った千聖はスポンジを取り上げる。
「せっかくだから、やってあげる」
「ありがと。チサちゃんに洗ってもらえるなんて嬉しいな」
千聖は背中から洗っていく。大きな背中には、引っかき傷がうっすら残っている。
(これ、私がやったんだっけ……。覚えてないけど……)
妙な気持ちで傷跡を見ながら洗っていると、紅玲は小さく笑う。
「もしかして、まだ傷跡残ってる?」
「え、えぇ……」
気まずそうに答えると紅玲は振り返り、千聖の手を引く。
「なんて顔してるの。なんならまたつけてくれてもいいんだよ?」
妖艶に微笑む紅玲に、千聖は言葉を失う。
「次はオレが洗ったげるね」
紅玲はそのまま千聖の腕を引いて自分の膝に載せると、スポンジを取り上げて彼女の躯を洗っていく。それは丁寧で心地のよいもので、千聖は大人しく紅玲に身をゆだねた。
互いの躯を洗い終えて泡を流すと、紅玲は千聖をお姫様抱っこする。
「なにすんのよ……」
「このお風呂は結構高さがあるからね」
紅玲はそっと千聖を浴槽に入れた。
「前に詰めてもらえる?」
言われた通り前に行くと、後ろに入った紅玲は、千聖の腹部に手を回して抱きしめた。
「なんか贅沢だなぁ……。チサちゃんとこうして過ごせるなんて」
「少なくとも、あと3週間は可能よ」
千聖が言うと、紅玲は苦笑した。
「まぁ、確かにね」
紅玲は浴室をのぞき込む。お湯は半分を上回っていた。
「これくらいならいいんじゃない? 一緒に入ろ」
「一緒にねぇ……。まぁ、いいけど……」
千聖は歯切れ悪く言うと、服を脱ぎ始める。千聖は今まで数え切れないほどの男性とホテルで過ごしたが、一緒に入浴するのは好きではない。というのも、ゆっくり入りたい千聖の気持ちなどお構い無しに、ベタベタと躯に触る男性が多いからだ。
千聖より先に脱ぎ終わった紅玲は、先に浴室に入って躯を洗う。後から入った千聖はスポンジを取り上げる。
「せっかくだから、やってあげる」
「ありがと。チサちゃんに洗ってもらえるなんて嬉しいな」
千聖は背中から洗っていく。大きな背中には、引っかき傷がうっすら残っている。
(これ、私がやったんだっけ……。覚えてないけど……)
妙な気持ちで傷跡を見ながら洗っていると、紅玲は小さく笑う。
「もしかして、まだ傷跡残ってる?」
「え、えぇ……」
気まずそうに答えると紅玲は振り返り、千聖の手を引く。
「なんて顔してるの。なんならまたつけてくれてもいいんだよ?」
妖艶に微笑む紅玲に、千聖は言葉を失う。
「次はオレが洗ったげるね」
紅玲はそのまま千聖の腕を引いて自分の膝に載せると、スポンジを取り上げて彼女の躯を洗っていく。それは丁寧で心地のよいもので、千聖は大人しく紅玲に身をゆだねた。
互いの躯を洗い終えて泡を流すと、紅玲は千聖をお姫様抱っこする。
「なにすんのよ……」
「このお風呂は結構高さがあるからね」
紅玲はそっと千聖を浴槽に入れた。
「前に詰めてもらえる?」
言われた通り前に行くと、後ろに入った紅玲は、千聖の腹部に手を回して抱きしめた。
「なんか贅沢だなぁ……。チサちゃんとこうして過ごせるなんて」
「少なくとも、あと3週間は可能よ」
千聖が言うと、紅玲は苦笑した。
「まぁ、確かにね」