この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ソレは、二十歳になってか……ら……?
第4章 約束(後日談)

「聞いて頂いて、ありがとうございました。すっきりしました」

「良いの?大丈夫?」

「はい。……とりあえず、お酒を飲ませない様に気を付けます。本人も反省してるみたいですし……結婚とか、妊娠は……学生の間に、これからどうするか、ゆっくり考えます」

 飲まなかったら、妊娠も、結婚も……実現することはもちろん、光との間では、話題に出ることだって無いだろうし。

「るりちゃん?」

「はい」

「これは、勝手なお願いだけど……もし気をつけてても妊娠して、アナタがそのとき嫌じゃなかったら……光と結婚してやって、産んで貰えないかしら」

「……でも」

「お願い。光のバカがなんて言っても、世間がなんて言っても、ワタシが全部なんとかするから。ウチの奥さんも、そう言うと思うし」

 そんなことになったら。
 そんなことになるなら。
 ……きっと、すごく、幸せだろう。

「……はい。ありがとうございます」

「ゴメンね、無理に。光より先に、プロポーズしちゃったみたいになっちゃったわね」

「いいえ。……嬉しいです」

 光との約束は忘れちゃってる冗談かもしれないけど、橋本さんとの約束は、ちゃんとした約束だ。

   *

「……もう夜みたい……」

 橋本さんにお礼を言って、またいつでも来てねって送り出されて、外に出た。空を見たら、思ったよりも薄暗くなっていた。

「あ」

 オフにしていたスマホの電源を入れると、光からメッセージが入っていた。


 「お疲れ!今から帰る。ご飯なに?」


「……私も、今から帰ります……何が、食べたい?……」

 そう送って、打ち込みが得意じゃない光の返事を待たずに、スマホをバッグにぽんと仕舞う。

 先のことは分からないけど、今はおんなじ家に帰って、ちゃんと一緒に居られてる。
 これだけだって、奇跡みたいな幸せだから。
 忘れてる約束を無理に思い出させたりして、今を壊したくなんかない。

 ふわふわした夢みたいな約束と、優しくてあったかい約束を胸の中でぎゅっと抱いて、私は一人で家路に付いた。
 
             【後日談終わり】
/31ページ
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白いエモアイコン:共感したエモアイコン:なごんだ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ